一周年記念イベント報告「保護」よりも「機会を」——山下理事長講演会 & トークセッションレポート

「保護」よりも「機会を」——山下理事長講演会 & トークセッションレポート

8月22日、新宮CoCoスクエアにて「一般社団法人太陽の家」の山下理事長をお迎えし、講演会を開催しました。
会場には、福祉関係の仕事に携わる方々を中心に、障害や介護といったテーマに関心のある多くの方が集まってくださいました。

福祉の現場で語られるキーワードのひとつに「保護」があります。
もちろん、それは大切で必要なものです。けれども山下理事長は、ご自身も障害を持つ立場だからこそ、こう強く語られました。

「私たちに必要なのは、保護ではなく、挑戦するための“機会”です」

その言葉が重く響くのは、単なる理想論ではなく、当事者としてのリアルな実体験と取り組みに裏打ちされているからです。
綺麗事ではなく、現場から語られる生々しい実感。だからこそ、会場に集った人々の心に深く刻まれました。

 

トークセッションの展開

講演のあとは、株式会社カムラック代表取締役の賀村研氏 をモデレーターに迎え、全国介護事業者連盟副理事長 兼 障害福祉事業部会会長の 中川亮氏 と山下理事長とのトークセッションへ。

前半は賀村氏からの問いかけに、山下氏と中川氏がそれぞれの立場・経験を交えて答える形で進みました。
制度の限界や現場の課題、そして「保護より機会」という言葉をどう実践に落とし込むか——具体的な事例とともに語られるやり取りは、参加者にとって大きな学びとなりました。

後半は会場からの質問タイム。
現場での悩みや日々の葛藤に対して、3人が率直に答える時間となり、まさに“理想論”と“現実”をつなぐ生きた対話の場になったのではないかと思います。


新宮CoCoスクエアは、多様な働き方を応援する場所です。
「守る/守られる」ではなく、「挑戦するための機会」をどうつくるか。
この日の学びを胸に、私たちはこれからも地域の皆さんと一緒に、一人ひとりが自然に挑戦できる場を育んでいきたいと思います。