ラジオ「IKE!G CLUB」にゲスト出演してきました。先週は水引作家・悠さんが登場してくれましたが、そのなかで名前だけたくさん出てきた私・平井本人が、今回は呼ばれてしゃべる側に回りました。
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収録は夜。すでに日本酒「くんちょう」を片手に、いい感じに酔いが回った状態でスタートしました。最初はこの日本酒のラベルが丸ゴシックで珍しいとか、開けた直後はあまりおいしく感じなかったけれど、一晩おいて空気に触れたら別物のようにおいしくなった…なんて話から。お酒も人も、時間と環境で味わいが変わるという、ちょっと象徴的な導入でした。
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そこから話題は、一気に「起業」と「好きなことで生きる」話へ。
私は本業としてはIT・Webシステムの会社を経営していますが、学生時代から起業して続けてきたご縁で、創業や小さな商いの相談を受けることも多くあります。ただ、いわゆる「スタートアップ支援」で億を目指す、というよりも、「好きなことでメシを食う」「顔が見える範囲でちゃんと暮らせる」ほうに興味があります。
番組の中でもお話ししたのが、「崖から飛び降りる」たとえ話です。
起業やチャレンジというと、みんな100階の屋上から飛び降りるくらいの覚悟が必要だと思い込んでしまう。でも、実は玄関の1段目から飛び降りるくらいの小さな一歩からでいい。怪我をしない高さを見極めながら、「まずは3段目から」「次は1階の窓から」と、少しずつチャレンジの高さを上げていけばいい。
私の役割は、崖の上でいつまでも迷っている人の背中を、そっと押してあげることかな、と思っています。
もう一つ、番組の中で強調したのが「アイデアは人に話すほど鍛えられる」ということです。
日本人は「バレたら盗まれる」と言って、事業アイデアを誰にも見せずに温めてしまいがちです。でも、黙っていて成功した例は、ほとんどありません。
100人に説明して、100回ツッコミをもらって、そのたびに企画書を磨いていく。実は新宮CoCoスクエアの構想も、そうやって多くの人に語りながら形になっていきました。話せば話すほど、自分でも気づいていなかった「本当にやりたいこと」が浮かび上がってきます。
そこから、話題は「大きな経済」と「小さな経済」の話に移りました。
大量生産・大量消費の世界で、メディアを使って一気に売るモデルも確かにあります。でも私が大事にしたいのは、昭和の商店街のように、顔が見えるお客さんに、自分の思いがこもった商品やサービスを届ける世界です。
靴屋さんや八百屋さんのように、「この人にはこれが合うよ」「この前のあれ、どうだった?」と会話をしながら続いていく商売。たとえ年商が何億なくても、自分とお客さんが笑顔でいられるなら、それで十分じゃないか——そんな価値観を、番組の中で共有させてもらいました。
マスに向けてバズるのではなく、目の前の誰かの生活が少し軽くなる。そういう商売や働き方を、私は「小さな経済」として大事にしたいと思っています。
その延長線上に、新宮CoCoスクエアがあります。
多様な働き方を応援する拠点として、ブックマンションやレンタルボックス、ラジオブース、シェアスペースなど、小さくチャレンジできる仕組みを詰め込んだ場所です。ここで作品を売るハンドメイド作家さん、ラジオを収録するパーソナリティ、セミナーを開く人たちが、それぞれの「好き」を起点に、一歩ずつ前に進んでいく。その姿を、私はセンター長として間近で見せてもらっています。
ただ場所を貸しているだけではなく、「人と人が出会うことで、次の一歩が生まれる」ような場でありたい。IKE!G CLUBでは、そんな新宮CoCoスクエアのコンセプトや、そこに込めた想いも一緒にお話ししました。
番組の最後には、「大成功」や「上場」だけがゴールじゃないという話で締めくくりました。
大金を稼ぐことよりも、自分が楽しく働き、その活動が誰かの役に立ち、その対価としていただいたお金で暮らしていく。それで十分幸せじゃないか。
マスで評価されるよりも、顔が見える何人かに「ありがとう」と言ってもらえる働き方。それを選んでもいいし、そういう道を選ぶ人を、これからも応援していきたい——酔いどれトークではありましたが、そんな本音をたっぷり話させてもらいました。
新宮CoCoスクエアでは、ラジオをきっかけに興味を持ってくださった方の見学や相談も大歓迎です。福岡近郊の方はぜひ一度、ふらっと遊びに来てください。私もだいたいココにいますので、直接お話ししましょう。
◆ IKE!G CLUB(ゆめのたね放送局)
https://www.youtube.com/@%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%82%B8%E3%82%A3%E5%80%B6%E6%A5%BD%E9%83%A8
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