【インタビュー】アレルギー対応 × 無農薬 × 地産地消 ― 子どもに安心を届ける“米粉のおやつ” JUNO

 

「市販のお菓子が食べられない」
そんな子どもたちのために、お母さんが作った“安心して食べられるおやつ”。それが今、地元のマルシェや保育園でも人気を集めています。
―――その背景には、素材選びに一切の妥協を許さない、母の想いがありました。

今回はJUNOのオーナー・湯野 京(ゆの けい)さんの、お菓子に込めた熱い想いに迫ります。

アレルギーの子も安心。京さんがお菓子作りを始めた理由とは?

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―お菓子は小麦粉で作るのが一般的だと思うのですが、米粉を使おうと思ったのは何故ですか?

友だちのお子さんが重度の小麦アレルギーで、その子が遊びに来てくれる時に、おやつをどうしようか悩んだんです。でも市販品では間違いなく大丈夫と言えるものが見つけられず、「それなら自分で作ればいい!」と思って。

そのご家族は普段からおやつの選択肢が限られているせいか、とても喜んでくれた姿が今も忘れられません。それがきっかけで米粉のお菓子を作るようになったんです。

―売るほどたくさんお作りになるということは、それだけお菓子作りが好きなんですね。

もともと食べることが好きですし、子ども達のためにお菓子を作ることも好きでした。でも販売を始めたら美味しい食材との出会いも増えたので、さらにお菓子作りが好きになりましたね。

ーつまり趣味と実益を兼ねられるのがお菓子作りなんですね!

そうですね。いろいろ作っていくうちに、米粉にも種類があって、市販で売られている米粉の中には農薬が使われていたり漂白されていたりするものがあることに気がづきました。

ちょうどそのころ、宗像にある福島園さんの米粉に出会ったんです。こちらの米粉は100%無農薬で、肥料も与えません。稲の力だけで育つんです。それだけパワーがあるんですよね。

無農薬の米粉との出会いが変えた、お菓子作りの価値観

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ーこだわりぬいて作られた米粉を使うと、お菓子の味は変わるものですか?

全然違うと思います。私は「こんなにおいしい米粉があるならもっと作りたい!」と思いました。

また、福島園の「できるだけ自然、できるだけ安心安全」という米作りにも強く共感しました。地産地消を推進することで地元を応援する気持ちが広まればいいなという想いもあって、小麦粉を使うときには国産で、なるべく朝倉や筑前町のものを使うようにしています。

ー米粉以外の材料にも、かなりのこだわりがありそうですね?

米粉や小麦粉以外の材料も、なるべく国産を選ぶようにしています。ナッツ類は全てオーガニックです。人気のガトーショコラには、フェアトレードされている有機チョコレートを使っています。食材の製造工程もできる限り確認して、自信をもって使える食材を選んでいます。

ーそんなにも高い熱量で食材に向き合うのは何故ですか?

お菓子って、つまるところ嗜好品じゃないですか。なくても生きていけるけれど、あれば幸せ。だからこそ身体に優しくて、美味しいおやつをお届けしたいと思っています。

あと……最終的には環境への配慮があるかもしれません。

祖母が八女で農家をしていて、お茶やお米を育てています。今でも時々手伝いに行くんですが、数年前、とうとう家にエアコンを入れたんです。それまではエアコンがなくても十分生活できていたんですが、さすがにこの暑さでしょう? 環境の変化をひしひしと感じるので、あの自然を守りたいという気持ちもありますね。

おばあちゃんの田んぼが教えてくれた、自然へのまなざし
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ー昨年から米不足による価格高騰も話題になっていますよね。

去年は台風の影響もあり、祖母の家では全然お米が取れませんでした。台風で稲が倒れて水に浸かるとお米から芽が出てしまうので、早めに刈り取った結果、実が充実していないお米が多かったと聞いています。

野菜も気温が上昇しているせいで、出来が悪かったり、腐敗が早かったりしているようです。

ー去年は深夜でも気温がなかなか下がらなかったと記憶しています。

私は古賀に菓子工房を借りていて、周辺の農家さんから野菜や果物を仕入れてお菓子を作らせていただくこともあるのですが、お話を聞いていると気候変動の影響をダイレクトに受けているなと身近で感じています。

より良い循環を作るため、また自然を守るためにも、真摯に農業に取り組む農家さんから食材を買って応援したいと考えています。

口コミとマルシェで広がる共感と幸せの輪

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ー下のお子さんはまだ3歳とうかがいました。子育てでお忙しいと思うのですが、それでも販売を始めたのには何か理由があるんですか?

そもそもお菓子の販売を始めたのは、友人の子どもが通っている小学校から「卒業生の記念品として配りたいのでお菓子を作ってほしい」と依頼されたのがきっかけです。その小学校には友人の子どもが通っていて、食物アレルギーのお子さんでも安心して食べられるものを探していることを知り、私のことを紹介してくれたんです。

販売用の食品は製造に適した施設で作ることが義務付けられているので、自宅では作れません。それで慌てて工房を探して、何とか卒業式に間に合わせました。

ー販売するためには、いろいろと準備が必要なんですね。

そうなんです。でもすごく喜んでもらえて。そうしたら「米粉でもおいしいものが作れることを知ってほしい」と言う気持ちが湧いてきて、マルシェにも出店するようになりました。すると今度はマルシェで「卵アレルギーでも食べられるものはありませんか?」と相談を受けるようになって。

ー好循環が生まれてきたというわけですね!

そうなんです! お客様と直接お話して、自分のこだわりを聞いてもらいながら買ってもらえることに幸せを感じています。

ー新宮cocoスクエアでは店長として毎月店頭に立たれていますが、その時になにか工夫していることはありますか?

レンタルボックスで販売している定番商品は、常温で日持ちするものばかりです。なので、店長の日は日持ちしにくいものを持ってくることが多いです。

ーレンタルボックスでの売れ筋商品は何ですか?

売れ筋はメレンゲプレッツェルとスノーボールですね。新宮cocoスクエアにはボックスの商品が売れると通知が来るシステムがあるので、遠隔でも在庫がわかります。商品が減ってきたらすぐ補充しに来れるので便利です。

ーオンラインでの販売はされていますか?

今はしていません。個別の注文はインスタのDMで受け付けています。将来的にオンライン販売をする可能性はありますが、当面は今のスタイルで続けていきたいと思います。

ーお菓子って特別な日のお祝いやちょっとしたプレゼントに使われることも多いと思うのですが、JUNOのお菓子はどんな場面に選ばれたいと思いますか?

そうですね、普段のおやつとして買ってもらえると、それが一番うれしいかな。安心して食べられて、何気ない日常のお供になれるお菓子を作っていきたいと思います。

さいごに

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「安心して子どもに食べさせられるおやつを探している」
そんなお母さんの声から生まれたJUNOのお菓子。自然と人、そして想いをつなぐ、やさしい味をあなたも一度味わってみませんか?

お菓子は新宮のcocoスクエアで購入できるほか、個別のご注文はInstagram(@petit_dessert_juno)で受け付けています。
マルシェの出店情報もInstagramでご案内していますので、ぜひフォローしてください。

JUNO 

店長紹介:https://cocosquare.jp/page/41

インスタ:https://www.instagram.com/petit_dessert_juno/

 

 

取材・執筆:関根愛 

 


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