【インタビュー】“幸せのおすそわけ”を形に——心を届けるフロランタンギフト Sweets Lab

 

今回ご紹介するのは、レンタルボックスで大人気のSweetsLab 季なりが手掛けるギフトセット「幸せのフロランタン」です。お話を伺うのは、SweetsLab 季なりの久川 由美(ひさかわ ゆみ)さんです。

作るよろこびを届けたい——趣味が高じてお菓子作りの道へ

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—SweetsLab 季なりは新宮cocoスクエアのクラウドファンディングでも人気が高く、レンタルボックスのオープン当初から売上ランキングの常連店です。そもそも、どうしてお菓子を作り始めたんですか?

子どものころからお菓子作りにすごく興味があったんです。でも、うちにはオーブンがなかったんですよね。オーブンがないと作れるお菓子って限られちゃうじゃないですか。だからずっと強い憧れみたいなものがあったんだと思います。

—それで大人になってから本格的に?

はい。就職して、自分のお給料でオーブンを買って、やっとクッキーを焼けるようになったんですよ。もう嬉しくてたまらなくて、本1冊分のレシピを全部作りました!(笑)

—1冊分、全部ですか!?  私なんてレシピ本を買うだけで満足しちゃうのに…(汗)。由美さんは甘いものがお好きなんですか?

食べるのはそんなに好きじゃないんです。作るのがとにかく好きで、誰かに「おいしい!」って言ってもらえるのが本当に嬉しくて。

結婚して子どもが生まれてからは、ストレス解消も兼ねて子どもたちのために作ることが多かったんです。でも、子どもって大きくなるとだんだん食べてくれなくなるんですよ。私が作ったお菓子よりも市販のスナック菓子の方が好きだったりして。

仕方なく職場の同僚に配ったら、すごく喜ばれて、もっと作りたくなって、ついにはマルシェに出すようになりました(笑)。

販売を始めたきっかけは娘の進路選択

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—自分の作ったものが誰かの喜びになるという経験には、中毒性がありますよね! 由美さんは独学でお菓子の作り方を学んだそうですが、出品にあたって日持ちさせるための包装やラッピングはどこで学んだんですか?

全部ネットですね。やりたくて、必要だから勉強しました。PCやスマホが普及して、知りたいと思ったらすぐ調べられる……いい時代になりましたよね。

—情報が手に入りやすい時代になったからこそ、踏み出せた道なんですね。素朴な疑問なんですが、マルシェに出品するきっかけは何だったんですか?

娘が高校2年の時に、製菓専門学校に行きたいって言い出したんですよ。私もお菓子作りが好きだし、彼女が社会に出るときに私が踏み台にでもなれたらいいかなって思って。

—娘さんは今おいくつですか?

専門学校の2年生で、あと半年で卒業なんです。なので何らかのかたちで、彼女のお手本になれたらいいなと思って、まずは食品衛生責任者の資格を取って、ネットから販売を始めました。

正直なところ、どこでマルシェをやっているのかもわからなかったので、ネットで主催している方を調べて、つながって、参加して……。マルシェに1回行くと、いろんな人とつながれるんですよね。

—新宮cocoスクエアを知ったのは何がきっかけだったんですか?

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実はセンター長の平井さんが小学校の同級生で、たまたま同窓会でこういう施設を立ち上げるって聞いたんです。そこで「今、こんなの作ろうと思ってるんだけどね」なんて話になって。

—「それならレンタルボックスもやればいいじゃん!」的な?(笑)

そうなんですよ。今は娘が「ママと一緒にカフェをやりたい」と言っていて。私は私で単独でやりたいことがあるので、一緒にやるかどうかはわかりませんが(笑)。

ただ、こういう志向を持てる人になれたのが嬉しいです。

10年、20年経っても思い出してもらえる……そんなお菓子を届けたい

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—季なりのフロランタンは、オレンジや甘夏といった柑橘系のフレーバーに独自性を感じるのですが、こういった商品ラインナップには何か理由があるのでしょうか?

会社員時代に上司が買ってきてくれたフロランタンが私の原点なんです。もう20年以上前の話なんですが、そのフロランタンにはオレンジピールが乗っていたんですよ。私、ドライフルーツがすごく苦手だったんですけど、それだけはおいしく食べることができました。

その味がずーっと忘れられなくて、商品としてどんなお菓子を作ろうかと考えた時に「これだ!」って思ったんです。

初めてオレンジフロランタンを食べたのは20代の頃。その時の記憶が今でも蘇るって、すごいことですよね。

—それだけ印象的だったんですね。まさに「記憶に残るお菓子」ですね。

自分が作ったお菓子が、何十年後かに「こんなお菓子あったよね」って思い出してもらえたらどんなに嬉しいだろうって想像します。私にとってのオレンジフロランタンのように、「何十年前にこんなのもらったよね」って、思い出してもらえるようなものを作りたいなって思っています。

—最近、ギフトセットの配送も始めたそうですね

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「幸せのおすそわけプロジェクト」として、「幸せのフロランタン」の販売を始めました。お預かりした写真とメッセージをカードに印刷して、お菓子とコーヒーのセットとともにお届けします。

コーヒーはレンタルボックスで販売されている障がい者就労支援施設カフェラビットさんに提供していただいています。

—どうしてそういったサービスを始めようと思ったんですか?

上の子の部活の役員を一緒に乗り切った、戦友みたいなママ友がいるんです。彼女は関東に引っ越してしまったんですが、下の子の用事で行った学校で、彼女と一緒に見ていた風景を眺めながら「今どうしてるかな?」って思ったことがあって。

それで、誰もいないグラウンドの写真を撮って「あの頃の景色は、今も変わらないよ」ってメッセージを添えて、お菓子を送ったんです。

ちょうどその頃、彼女は仕事が忙しかったみたいで、へとへとになって帰ってきたらポストにギフトが届いていて、それはもう号泣したらしいんですよ。その話を聞いたとき、「ああ、贈るってこういうことなんだ」と思って、本当に嬉しかったです。

—画像も文字も手軽に送れる時代だからこそ、手触り感のあるギフトがさりげない優しさを伝えてくれそうですね。

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その人のことをふと思い出した……そんな理由で贈るギフトがあってもいいと思うんです。そして、受け取った人がうれしいと思ったその気持ちを、また別の誰かに届けてもらえたら、やさしさの連鎖が生まれて、みんなが笑顔になれたら素敵ですよね。

このギフトの主役はメッセージで、お菓子とコーヒーはオマケなんですよ。

—だから「幸せのおすそわけプロジェクト」なんですね。送料込みで1500円という料金もお手頃ですし、私も友達に送ってみようかな? どうやってオーダーすればいいですか?

オンラインとオフラインで複数の注文方法をご用意しています。オンラインの場合は季なり公式ホームページからLINEやGoogleフォーム、あるいはオンラインショップのcreemaからどうぞ。

ネット注文が難しい方は新宮cocoスクエアの店頭でも受け付けていますので、お気軽にお声がけください。

いくつになっても挑戦できる——令和の働き方のかたち

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—最後に読者の方に伝えたいことはありますか?

私は53歳で食品衛生責任者の資格を取ったんですけど、やりたいことっていくつになってもできるんじゃないかなって思います。定年を迎えた後も続けられることが見つかったのは、私にとって大きな収穫です。

きっと仕事を辞めたら、それこそお友達も増えないじゃないですか。そういう風になったらいやだなと思っていたので。

—季なりを始めてからお友達は増えましたか?

増えましたよ~!初めてマルシェ行って、それからですよね。いろんな人と知り合って、世界が広がった気がします。

以前はお菓子を作っても持って行くところがなくて、結局会社で食べるだけだったんですけど、初めてマルシェで知り合った人に「なんてもったいないことしよると!?」って言われて。最初はお金になるのかなって半信半疑ではあったんですが。

—その一歩を踏み出すかどうかで、未来は変わるってことですよね。やり始めて良かったですか?

それはもう、間違いないですね。これがなかったら今頃何してたんだろう?って思います。今はやりたいことがいっぱいありすぎて、お菓子作りに専念すべきかどうか迷ってるくらいです!

おわりに

「やりたいことが多すぎて、毎日時間が足りないんです」と笑う由美さん。その笑顔の奥には、家族や友人とのつながりを何よりも大切にしてきた時間と、一歩ずつ積み重ねてきた努力があります。そしてギフトに添えられたお菓子とコーヒーには、そんな彼女の「やさしさ」がそっと込められています。

あなたがふと思い出した“あの人”へ。由美さんのやさしさと小さな想いがぎゅっと詰まった「幸せのフロランタン」を届けてみませんか?

 

 

 

幸せのフロランタン Sweets Lab 季なり


 出店予定日とボックス紹介 https://cocosquare.jp/page/7

 すまっぽん! https://smappon.jp/ilmsqtuq

 

 

取材・執筆:関根愛 

 


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