新宮CoCoスクエアでは、ちょっと変わった電子通貨「CoCoコイン」が使われています。
3ヶ月で“腐る”このコインには、「早く使ってもらう仕掛け」と、「使いきれなかった時の、やさしい循環」があります。
今回のコラムでは、そんなCoCoコインの仕組みと、それを通じて感じた“応援が巡る場”についてお伝えしたいと思います。
使ってくれる人、残してくれた人、そして見守ってくれる人すべてに、ありがとう。
新宮CoCoスクエアでは、施設内で使えるキャッシュレス通貨「CoCoコイン」を導入しています。
このコインのちょっとユニークなところは、「3ヶ月で失効する」というルールがあることです。
これは「腐るお金」と呼ばれる仕組みにヒントを得ています。
通常のお金は、使わずにため込んでも価値が変わりませんが、
腐るお金は、一定期間で使わなければ価値が失われます。
だからこそ「早めに使おう」という流れが生まれ、地域内でのお金の循環が加速するのです。
CoCoコインでは、期限が切れたコイン(=失効分)のうち、
80%は多く使ってくれた方に再分配され、
20%は新宮CoCoスクエアの維持管理費(清掃・寺子屋・運営など)に活用されます。
ほとんどの方が、「使い切らなきゃもったいない!」と考えてくださるのは当然のこと。
その一方で、最近こんなお声をいただきました。
「ちょっとだけ残しておいた。失効して施設のために使ってもらえるなら、それも応援かなって。」
なんとありがたいことでしょう。
そんな気持ちを持ってくれている人がいることに、私たちは心から感謝しています。
もちろん、使い切ることが悪いわけではありません。
むしろ、ちゃんと使って楽しんでいただけたなら、それが一番です。
でも、もし少しでも残ってしまったとしても——
「それもこの場所へのエールなんだ」と思わせてくれる、そんなやさしさに、私たちは支えられています。
CoCoスクエアは、「応援」が循環する場所でありたいと考えています。
売った人も、買った人も、寄っただけの人も。
関わり方はさまざまでも、それぞれの立場から「ちょっと応援したくなる」。
そんな場であり続けたい。
使い切られたコインにも、残って失効したコインにも、
それぞれの想いとストーリーがあります。
今日もまた、誰かの応援で、場が少しずつ育っています。
そのすべてに、ありがとう。