2026年8月8日、新宮CoCoスクエアで「チャレンジドア」のお披露目イベントを開催しました。
この日は、子どもから大人までみんなで真っ白なドアをピンク色に塗り、「チャレンジドア」を完成させた日。
そして、そのチャレンジドアのすぐ横では、もうひとつの企画が進んでいました。
その名も、「チャレンジラジオ」。
せっかくチャレンジドアを作るなら、そこに集まった人たちにも「これからチャレンジしたいこと」を聞いてみよう。
そんなところから始まった、約1時間半の特別収録です。
チャレンジドアは、某・青い猫型ロボットのアニメに登場する「あのドア」からヒントをもらって作りました。
ただし、このドアを開けても東京にも大阪にも海外にも行けません(笑)。
開けても、向こう側は同じ新宮CoCoスクエアです。
「いつかやってみたいな」
「できたらいいな」
「まだ人には言ってないけど……」
そんなことを一度、言葉にしてみる。
大きな夢でなくてもいいし、成功するかどうかも分からなくていい。
チャレンジして成功するのもよし。
失敗するのもよし。
まずは「やってみたい」と口にすることから始められる場所にしたい。
そんな思いで、チャレンジドアを作りました。
最初にマイクの前に座ったのは、3Dビーズアーティストの3Dよーこさん。
出てきたチャレンジは、なんと5つ。
ビーズステッチ講座を始める。
ビーズステッチ超初心者向けのキットを作る。
ビーズステッチ超初心者向けの本を出す。
SNSに動画をたくさんアップする。
そして最終的には――
「マツコの知らない世界に出たい!」
一気に夢が大きくなりました(笑)。
でも話を聞いていくと、全部つながっています。
3Dよーこさん自身、「地元にはニーズが薄い作家」と話していました。
東京に行けば反応がある一方、福岡では「楽しいね」で終わってしまい、実際に作ってみようという人がなかなか増えない。
だからこそ、初心者でも手に入りやすい材料や道具を研究し、福岡でもビーズステッチを楽しむ人を増やしたい。
そして、自身のオリジナル技法を学びながら、1年間かけて立体的な「アリスの絵本」を完成させるような講座も考えているそうです。
「いつかテレビに出たい」だけではなく、そのために講座、キット、本、動画と、ちゃんと道筋がつながっているチャレンジでした。
続いては、新宮CoCoスクエアのオープン当初から関わっていただいている漫画家の渋田先生。
週刊少年マガジンでの連載経験を持ち、現在は広告漫画や歴史漫画などを手掛けています。
今回語っていただいたチャレンジは、立花宗茂と誾千代の物語を漫画にすること。
新宮町の立花山は、戦国武将・立花宗茂とも深い関わりがあります。
地元にこんな歴史があることを、子どもたちにも分かりやすく伝えたい。
地元の人しか知らないような話も掘り下げながら、小中学生が教材として読めるような漫画にしたいとのこと。
そして、現在進められている「立花宗茂を大河ドラマに」という取り組みにもつなげていきたい。
新宮から生まれる立花宗茂の歴史漫画。
これはぜひ実現してほしいチャレンジです。
「思いついたら、だいたい次の日ぐらいにはやっているので、チャレンジとして貯め込んでいるものがない(笑)」
そんなSmiling!のむつみさん。
個人的なチャレンジとして出てきたのは、「富士山を見に行きたい」。
登るのではありません(笑)。
九州にいるとなかなか見る機会のない富士山を、下から自分の目で見てみたいとのこと。
そして仕事では、すでに新しいチャレンジが動き始めています。
それが、地域の高齢者への爪の予防ケア。
現在はサロンで爪のお手入れをしていますが、サロンに来るのは「自分の爪をどうにかしたい」とすでに思っている人たちです。
一方で、自分の爪の状態を問題だと思っていない高齢者もいる。
爪のトラブルによって、痛くて歩けなくなることもあります。
だったら、待っているだけではなく、自分から地域へ出ていこう。
看護師としての経験とネイルケアの知識を生かし、いつまでも自分の足で歩ける人を増やしていきたい。
チャレンジというより、すでに動き始めているプロジェクトでした。
続いて登場したのは、私の小・中・高校の同級生。
チャレンジは、すでに日付まで決まっています。
2027年1月17日、新宮CoCoスクエアで音楽ライブを開催する。
福岡で活動するお気に入りのアーティストたちを応援したい。
その思いから、「くだらない話が世界を救う」のメンバーを集めたライブを企画しています。
きっかけは、コロナ禍。
活動する場所がなくなったアーティストたちが、Instagramライブで「くだらない話が世界を救う」と題して、本当にくだらない話をしながら、最後にみんなで音楽を演奏していました。
そのメンバーがリアルに集まったライブは、これまでほとんどありません。
だったら、もう一度やりたい。
しかも新宮CoCoスクエアで。
アーティストにとって新しい活動の場になり、このライブがうまくいけば、別のアーティストが「自分もここでやりたい」と思ってくれるかもしれない。
ひとつのチャレンジが、別の誰かのチャレンジを応援する。
チャレンジドアらしい企画になりそうです。
ボランティアとして新宮CoCoスクエアに関わってくれている高校の後輩からは、太鼓とカメラという自分の得意なことを、もっと広げたいというチャレンジが出てきました。
太鼓は週に1回練習していて、イベントなどで演奏することもあるそうです。
さらに、自分で太鼓の曲を作ることにも興味があるとのこと。
カメラではすでにボランティアとして撮影する機会もあります。
趣味や得意なことも、「もっとやってみたい」と口にした瞬間からチャレンジになる。
これからどんな形になっていくのか楽しみです。
この日は広島から、ラジオパーソナリティでもある水泳コーチの教え子2人も参加してくれました。
その一人、小太郎くんは、幼稚園の頃からずっと警察官になるのが夢。
海で拾った財布を警察に届けたとき、対応してくれた警察官が格好良かった。
そのときの憧れをずっと持ち続け、いよいよ10月から警察学校へ入ります。
幼稚園から夢が変わっていないというのもすごい。
そして今回のチャレンジは、警察官になることではなく、「100万円を貯める」こと。
警察学校を卒業した後の一人暮らしに備えるためです。
「無駄なことにお金を使わず、100万円を貯めて、豊かな生活を送ります」
ラジオでしっかり宣言してもらいました。
夢だった警察官になることは、もう目の前。
その次の生活に向けた、新しいチャレンジが始まっています。
もう一人の大学生・なおさんは、小学校の先生を目指しています。
彼女のチャレンジは、とてもシンプルでした。
「たくさんの経験をしたい」
旅に行く。
外国人の友達を作る。
新しいスポーツに挑戦する。
たくさん料理を作る。
高校時代にはダンス部で全国大会にも出場し、大学ではカナダへの留学も経験。
そこで、自分にとって当たり前だったことが、違う国や違う環境ではまったく当たり前ではないことを知ったそうです。
いろいろな価値観を知ると、自分と違う考えの人に出会っても「そういう考え方もあるんだ」と思える。
そして、自分自身も「こうしなければならない」と縛られなくなる。
いろいろな人の価値観を知っている先生。
きっと、学校に来る子どもたち一人ひとりの違いにも気づける先生になるのではないでしょうか。
ILCカルチャークラブで活動する、みっぽりんのチャレンジは、75歳になっても、自分の好きなことや得意なことで働き、きちんと報酬を得られる場所を作ること。
その具体的な一歩として、「ばあちゃん喫茶」の取り組みを新宮町で始める計画が動いています。
場所についても話が進み、運営に協力してくれる方も見つかりました。
メニュー開発もこれから本格化。
10割そばをメインにする案も出ています。
本人は「ワクワク」ではなく「ビクビクしています」と話していましたが(笑)、話を聞く限り、かなり前に進んでいます。
チャレンジドアで宣言する前から、すでにチャレンジが始まっていました。
この日、初めて新宮CoCoスクエアを訪れてくれた方からもチャレンジを聞くことができました。
約20年間勤めたアパレル業界を離れ、2026年6月からブランドデザイン事業「ワイプ」をスタート。
ホームページ制作やリブランディングなどを通じて、事業者の思いや熱量を形にしていきたい。
まず今年のチャレンジは、「ワイプというブランドを知ってもらうこと」。
オンラインで発信するだけではなく、地域へ出て、実際に人と会い、顔と名前を覚えてもらう。
そして、その事業を将来的には保護猫支援につなげ、NPO法人設立も目指したいとのこと。
家を買い、子どもが生まれ、そして独立。
いろいろな出来事が重なる中での大きなチャレンジです。
実は新宮CoCoスクエアの1階でも週2回アルバイトをしているとのことで、ほぼ同じ場所で働いていました(笑)。
これも何かのご縁。
新宮CoCoスクエアとの新しいつながりも、この日から始まりました。
8月5日に初めてボランティアに来て、この日が2回目だった高校3年生。
普段は同世代と話すことが多い中、新宮CoCoスクエアでいろいろな大人と出会ったことが新鮮だったそうです。
ここにいる大人たちを見て、
「自分のやりたいことを、自分が一番楽しんでやっている」
と感じたという言葉が印象的でした。
彼のチャレンジは、まだ具体的には決まっていません。
でも、「自分で何かを作って、誰かを幸せにしたい」という思いがあります。
最近考えているのは、災害時に困っている人を支えるサイトやアプリ。
これから大学へ進み、プログラミングも一から学んでみたいとのこと。
「何をするか」が決まっていなくてもいい。
「こんなことをしたい」という方向が見え始めることも、立派なチャレンジだと思います。
その高校生に誘われて、前日の夜にボランティア参加を決めた高校生もいました。
この日の朝まで、新宮CoCoスクエアのことをほとんど知らなかったそうです。
ところが数時間過ごしてみて、
「ここの大人は、自分のやりたいことを自分が一番楽しんでやっている」
と感じてくれました。
チャレンジは、友達と旅行に行くために、お金をたくさん稼いで貯めること。
東京やディズニーランドにも行きたいし、自然の多い場所にも行ってみたい。
いろいろな場所へ行き、いろいろな人を見て、自分のやりたいことを見つけたい。
ネットで情報を見ることはできます。
でも、それは誰かが経験して発信した情報です。
自分で行って、自分で見て、自分で感じる。
そんな「一次情報」を自分自身で増やしていくことも、とても大切なチャレンジです。
NKアイスリースカンパニーの岸村さんのチャレンジは、少し意外なものでした。
「肩の力を抜いて生きる」
これまで何事にも全力投球。
未来を考え、逆算し、予定を組み、常に先へ先へと進んできた。
だからこそ、これからは「今、この瞬間」に意識を向けてみたい。
何かを始めることだけがチャレンジではありません。
今までの自分の生き方を少し変えてみる。
それも、とても大きなチャレンジです。
もちろん、カフェ部として進めている「サーティワン全種類制覇」というチャレンジもあります(笑)。
さらに、富士山本宮浅間大社にも「いつか」ではなく、今年中に行ってみたいという新しい目標も生まれました。
人のチャレンジを聞いていると、自分の「やってみたい」も出てくる。
これもチャレンジラジオの面白いところでした。
最後に登場したのは、毎週土曜日に新宮CoCoスクエアでかき氷を販売している山本くん。
もともとかき氷屋さんだったわけではありません。
「何かできない?」と言われたことから、知人が使わなくなった壊れたかき氷機を譲ってもらい、自分で試行錯誤しながら修理。
そこから本当にかき氷販売を始めてしまいました。
今では、購入した人が驚くほどの大盛りかき氷が名物になっています(笑)。
これも立派なチャレンジです。
そして今回、改めて口にしたのは、
「中途半端になっていることの方向性を決めて、できることをしっかりやっていく」
ということ。何か新しいことを増やすだけでなく、今あるものを整理して次へ進むこともチャレンジです。
約1時間半、いろいろな人の話を聞きました。
本を出したい人。
漫画を描きたい人。
地域の高齢者を支えたい人。
ライブを開催したい人。
太鼓を広めたい人。
100万円を貯めたい人。
先生を目指し、いろいろな経験をしたい人。
75歳からでも働ける場所を作りたい人。
起業した人。
誰かを幸せにするものを作りたい高校生。
旅行をして、もっといろいろな世界を見たい高校生。
肩の力を抜いて生きたい人。
今やっていることの方向性をしっかり決めたい人。
本当にバラバラです。
でも、それでいいんだと思います。
チャレンジに、大きいも小さいもありません。
そして今回のラジオで改めて感じたのは、口にすることの力。
頭の中で考えているだけだったことも、人に話すことで少し具体的になります。
「それなら、この人を紹介できるよ」
「ここでできるんじゃない?」
「一緒にやろうか」
そんな言葉が返ってくることもあります。
実際、この日の収録中にも「この人とこの人、つなげられるな」と思う場面がいくつもありました。
チャレンジは、一人で全部やらなくてもいい。
誰かに話したことで、思いがけない人とつながり、思ってもいなかった方向へ進むこともあります。
そして何より、一度ラジオで言ってしまうと、音声として残ります(笑)。
「言っちゃったから、やるしかない」
それくらいでもいいのかもしれません。
チャレンジドアは、新宮CoCoスクエア入口のエレベーターホールに設置しています。
ドアを開けても、どこか別の場所へ移動するわけではありません(笑)。
「これをやってみたい」
と一度口にしてから、ドアをくぐってみてください。
昨日までと同じ場所でも、ほんの少し景色が違って見えるかもしれません。
そして、そのチャレンジを誰かに話してみてください。
新宮CoCoスクエアには、それを面白がってくれる人がいるかもしれません。
一緒にやってくれる人がいるかもしれません。
別の誰かにつないでくれる人がいるかもしれません。
あなたのチャレンジも、新宮CoCoスクエアで聞かせてください。